仕事を個人に発注したい企業に評判がいいサイトはどこか?おすすめクラウドソーシングサービス ベスト8 [仕事を発注する人向け]

「クラウドソーシングサービス」は、仕事を発注したい企業と仕事を受注したい個人とを、仕事の案件ごとにオンラインで直接マッチングするサービスだ。仕事を発注する企業側は、人手不足を外部人材の力を借りて解決することができる。また、一時的に大量の事務作業が発生する場合、スキルのある人材に専門的な業務を一部任せたい場合、あるいは簡単かつ迅速に商品企画や販売戦略のアイデアを募集したい場合などに、クラウドソーシングサービスの利用は効果的だ。では、企業がクラウドソーシングサービスを利用する場合、どのサービスを利用するのがよいのだろうか。

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テレワーカーの急増で、クラウドソーシング登録者が増加

現在、国内には少なくとも50を超えるクラウドソーシングサービスが存在する。テレワーカーが急増するなか、2020年上半期の大手4社で100万人の新規登録が見込まれるとの報道もある(日本経済新聞2020年6月24日付)。

「ダイヤモンド働き方研究所」が、日頃からクラウドソーシングサービスを利用して仕事を発注している/受注している400名を対象に行ったアンケートでは、募集と応募が十分にある状態でサービスが運営されているサイトは、10~15社程度。そこで、アンケートでの仕事を発注する側の満足度とメジャー度を元に各サイトのサービスをポイント制で評価し、仕事の発注者の観点から「おすすめクラウドサービス ベスト8」を選出した。以下が、その結果だ。

おすすめクラウドソーシングサービス ベスト8【発注者編】
第1位 使いやすいライティング発注フォーム
Shinobiライティング(シノビライティング)

ライティング

総合評価(4.36) / 
満足度(4.80) 
メジャー度(3.53)
第2位 国内シェア・取引額・ユーザー数1位の業界最大手
Crowd Works(クラウドワークス)

総合

総合評価(4.34) / 
満足度(4.25) 
メジャー度(4.50)
第3位 IT人材に特化。受注者の評判も高い
assign navi(アサインナビ)

IT

総合評価(4.32) / 
満足度(4.43) 
メジャー度(4.12)
第4位 クリエイティブ系の法人利用が増加
Coconara(ココナラ)

総合

総合評価(4.12) / 
満足度(4.26) 
メジャー度(3.86)
第5位 クラウドワークスに次ぐ規模
Lancers(ランサーズ)

総合

総合評価(4.10) / 
満足度(3.93) 
メジャー度(4.41)
第6位 子育て中の女性が主な受注者
mama works(ママワークス)

総合

総合評価(3.62) / 
満足度(3.90) 
メジャー度(3.11)
第7位 未経験・スキルなし・短時間でもできる仕事が多い
Shufti(シュフティ)

総合

総合評価(3.43) / 
満足度(3.90) 
メジャー度(2.56)
第8位 世界中のクライアントとフリーランスがつながる
Conyac(コニャック)

翻訳

総合評価(3.28) / 
満足度(3.57) 
メジャー度(2.76)

 

さまざまなジャンルの仕事を募集する総合型が5社、特定分野を専門に募集する特化型が3社ランクインしている。特化型はその分野の需要に応じて、総合型はメジャー度によって順位が決まっているようだ。

定型フォームで発注できるサイトは使いやすい

1位の『Shinobiライティング』は記事作成代行の専門サービス。主にWebコンテンツの充実、アフィリエイトサイトの運営、口コミサイトへの投稿等に活用されている。ジャンルやタイトル、キーワードの指定など、文章を発注したことがない人にとっても発注しやすい定型の発注フォームや、納期の早さ、コストの安さなどが評価された。ライティングはクラウドソーシングサービスの中でも最もメジャー分野の1つだ。ただ、実際に利用している人の声を聞くかぎり「専門サイトだから文章のクオリティが高い」というわけではないようだ。SEO対策で一定の文章量が欲しい場合などに利用価値がある。

2位の『CrowdWorks(クラウドワークス)』と5位の『Lancers(ランサーズ)』は、クラウドソーシングサービスの大手。募集案件も登録者数も群を抜いており、多数の応募からワーカーを選べるなど規模のメリットが享受できる。Webシステム開発、データーベース構築、ライティング、オンライン事務、チラシや営業資料の作成、翻訳、テープ起こしからクチコミレビューまで、さまざまな作業ジャンルがある。

専門サイトは発注者、受注者双方から評価が高い

3位の『assign navi (アサインナビ)』は、IT人材に特化したサービス。5000名以上の人材データーベースからマッチングする人材を探し、直接メッセージを送ることができる。IT分野の仕事内容はクラウドソーシングサービスと相性が良く、経験の有無・内容、報酬の相場、契約期間が比較的はっきりしているため、雇用する側/される側双方のミスマッチが起きにくいことが満足度の高さにつながっていると考えられる。ちなみに同サービスは仕事を受注する側の評価のランキングでは1位になっている。

4位の『coconala(ココナラ)』は最近テレビCMなどを積極的に放映し知名度を上げている。もともとはCtoCのスキルフリーマーケットだったが、2年ほど前からデザインや動画編集などクリエイティブ系を中心に法人利用が増え、本人確認・機密保持確認、請求書払い、専門スタッフによるサポートなど法人需要に対応したサービスを始めている。

ネットなら海外在住者にも発注できる

6位の『mama workd(ママワークス)』と7位の『Shufti(シュフティ)』は、女性の登録者が多いサイト。「家事や子育てのため、フレキシブルな働き方が必要な主婦の労働力を活用しよう」とのコンセプトで運営されているからだ。しかし実際には、女性限定ではないので、男性の登録者も少なからずいる。仕事の発注側としては、他の総合型クラウドソーシングサービスと同じように利用できる。

8位の『Conyac(コニャック)』は翻訳専門のクラウドソーシングサービス。他のサービスにも「翻訳」のカテゴリはあるが、60種類以上という対応言語の豊富さや海外在住者(外国人/在外邦人)にも直接依頼できるといった点で、専門サイトならではの強みがある。

 仕事を発注する際のコツとは? 仕事を発注する際のコツとは?

仕事をクラウドソーシングで発注できるか

事務作業、クリエイティブ系、IT系が多い

ここからは「クラウドソーシングサービスを利用して業務の一部を外注したい」と考えている人に、クラウドソーシングサービス利用の手順や活用のコツなどを紹介したい。
まず、クラウドソーシングサービスではどんな仕事を扱っているかについて。下は総合型の大手クラウドソーシングサービスで取り扱っている主な仕事の一覧だ。

軽作業からシステムデバッグまでクラウドソーシングサービスの主な仕事内容
カテゴリー 仕事内容
軽作業・事務 ネット上の情報収集、商品調査、価格リサーチ、リスト作成、アンケート回答、商品モニター、口コミ/レビューの投稿、文字/テープ起こし、EC出品・購入・発送代行、名刺やレシートのテキスト入力、営業・会議資料作成、エクセル集計作業など
ライティング WEB記事、ブログ・体験談、商品紹介、ネーミング、DM・メルマガ、ナレーション原稿、シナリオ・脚本、インタビュー執筆、取材記事、リライト、校正、翻訳など
画像・映像・音楽

 

YouTube用動画、広告用画像・映像制作、写真収集(指定された場所や商品の画像を撮る)、画像加工、映像編集、BGM制作、ゲーム音源/効果音作成など
デザイン ロゴ、バナー、名刺、パンフ、チラシ・フライヤー、フリップ(図版)、カタログ、キャラクター、LINEスタンプ、イラスト、地図・案内図、看板、POP、ラベル、装丁、CD/DVDジャケット、似顔絵・イラストなど
WEB関連 ホームページ作成/リニューアル、WEBデザイン、WordPress制作・導入、ランディングページ(LP)制作、HTML・CSSコーディング、SEO対策、CMS導入、UI設計・デザイン、モバイルサイト・スマホサイト制作、SNSマーケティング、リスティング広告、アクセス解析など
システム開発 Webシステム開発・プログラミング、ソフトウェア・業務システム開発、サーバー・ネットワーク構築、データベース設計、iOS/Androidアプリ開発、Windowsアプリケーション開発、システム管理・保守・運用、テスト・デバック・検証など

 

納期やスキルは受注者次第

上記以外でも仕事内容と報酬を示して募集をかけ、応じるワーカーがいれば契約は成立する。ただし、ソーシャルソーシングサービスはあくまでも発注者と受注者(ワーカー)の業務委託契約を仲介するものであり、仕事の進捗・納期やクオリティに関して保証するものではない

ワーカーのスキルにはばらつきがある。こちらの求める仕事ができる人かどうかは契約前に判断する必要があるし、何をやって欲しいか/どう進めて欲しいかはこちらが正確に伝え、きちんとハンドリングしなければならない。何をどう頼んでいいかわからない/細かな対応や進捗状況の把握は負担になるというのであれば、クラウドソーシングサービスではなく、費用は高くなるが、業務を丸投げできるアウトソーシングの専門業者に頼む方がいい。

仕事の募集から納品までの流れを理解しておく

契約時に報酬を預託することが多い

クラウドソーシングサービスの募集から納品までの流れは、概ね次の通りだ。

募集から納品までの流れ
仕事を掲示して提案・見積もりを募集する
ワーカーを選定する
詳細を詰めて契約する
→報酬をクラウドソーシングサービスに仮払いする
成果物を受け取る(承認)
ワーカーを評価する

①はこちらが募集するのではなく、仕事を募集しているワーカーに「この仕事をやりませんか?」とオファーを出すこともできる。また②③は「発注形式」によって省略されることもある。

契約時に報酬をクラウドソーシングサービスに預託するのは「報酬を前払いしたのに納品されなかった」「仕事の途中で連絡がつかなくなった」「納品したのに報酬が払われなかった」といったトラブルを防止するため。

「3つの募集形式」正しい選び方

「発注形式」には、主にタスク/プロジェクト/コンペの3つがある。発注する仕事の難易度、クオリティに対する期待、納期、そして予算などによって選択する。

タスク形式-打ち合わせが不要の簡単な作業向け

短期間に大量の作業をこなすのに適している。この形式では人を選んで打ち合わせをする行程が省略されているので、ワーカーが応募した時点で契約が成立、すぐに作業に取り掛かってもらえる。成果物が集まったら内容を確認し、承認したすべての成果物が納品される。正確さにさえ気をつけてもらえれば誰でもこなせる簡単な作業、例えばアンケート回答やテキスト入力、口コミレビューの投稿などに向いている。締め切りと単価は自由に設定できるが、単価を安くしすぎると成果物が集まらない。作業1分あたり15円程度が相場。

プロジェクト形式-専門的な仕事向け

完成までに複数の工程を経る仕事や、良い人がいればその後も継続してお願いしたい場合には、この形式が向いている。この形式では、まず発注者が依頼したい仕事を掲示して見積もり・提案を募集する。既に発注額が決まっている場合にも、ワーカー(受注者)の実績や意気込みを確認したり、仕事に含まれる範囲の詳細などを詰めたりすることができる。応募の中から誰に発注するかを決めて、契約が成立する。このほか、公開されているワーカーのプロフィール等を見て、こちらサイドから「この仕事をやりませんか?」とオファーを出すこともできる。

コンペ形式-多くの候補から選びたいクリエイティブ系の仕事に

ロゴ、バナー、WEBデザイン、キャラクター、ネーミング、キャッチコピーなど、クリエイティブ系の仕事に多い形式。コンセプトや用途そして報酬を提示した上で広く作品を募り、1つを採用案として選定する。採用を決定する前に細かな修正を依頼することも可能。支払い総額はプロジェクト形式よりは高くなるケースが多いが、実際の成果物を見比べて最も気に入ったものを採用できるのが最大のメリットだ。

 仕事を発注するのにいくらかかるのか? 仕事を発注するのにいくらかかるのか?

クラウドソーシングサイトの手数料を払うのは誰か

大手は受注者負担が主流

クラウドソーシングサービス会社は、仕事を外注したいニーズと受注したいニーズを仲介することで「システム手数料」を得る。

業界的に多いのは受注者(ワーカー)側がそれを負担するケース。例えば大手の「CrowdWorksクラウドワークス」「Lancersランサーズ」では、発注者側が支払った報酬の5~20%がシステム手数料として差し引かれ、受注者側に渡る(プロジェクト形式の場合)。この場合、発注者側は費用の負担なく求人募集ができるが、掲載を目立たせたり募集に限定条件を付けるなどのオプションを使ったりすると、その料金が発生する。

発注者が費用負担するサービスも

業界全体では主流ではないが、今回ベスト8に選出されたサービスの中には、「assign navi(アサインナビ)」「conyac(コニャック)」「Shinobiライティング」「mama works(ママワークス)」の4社が、発注者側(または発注者側と利用者側の双方)が費用負担をするサービスだった。

例えば1位の「assign navi(アサインナビ)」はチケット制で、発注側は求人登録や人材スカウト1回につき1枚のチケットが必要になる。会員登録をすれば毎月3枚までは無料でチケットが使えるが、それで足りない場合にはチケットを購入する(または毎月チケットが付与される定額プランに申し込む)。記事作成代行の専門サービスであるSinobiライティングは1文字につき1円を発注者側が負担する(5000円未満の場合は別途事務手数料160円)。※各社の料金システムの詳細は個社ページ参照。

支払う報酬の相場はどのくらい?

急ぎの仕事には好条件を提示すべき

ワーカーに提示する報酬・ギャランティの相場は、仕事の難易度や負担の多少、時期(繁忙期か閑散期か)によって大きく異なる。全体の仕事が少ない閑散期に好条件の募集が出るとあっという間に締め切られるが、相場をはるかに下回る金額提示で出ている仕事は何週間も募集が継続しているのを見てもそれは明らかだ。

その時々の相場は募集ページに掲載されている類似案件で知るのがいちばん正確だ。その上で発注金額に〇~○万円と幅を持たせておき、ワーカーからの見積もり・提案書を検討して正式な金額を決定するのも一つの手ではないだろうか。

仕事のカテゴリ別の「相場」とは?

業界最大手「CrowdWorks(クラウドワークス)」では、同サービスでよく発注される仕事カテゴリの相場一覧を公開しており、大変参考になる。

仕事カテゴリ別の報酬額相場一覧

依頼業務 報酬相場 納期(目安)
WEB構築 10万円~ 20日前後
iPhoneアプリ開発 30万円~ 30日前後
ホームページ制作 20万円~ 30日前後
ロゴ作成 2万円~ 10日前後
チラシ作成(印刷代別) 3万円~ 10日前後
動画制作 5万円~ 20日前後
記事作成 2000円~/記事 5日前後
インタビュー取材 1万5000円~ 15日前後
英語翻訳 1万円~/記事 7日前後
レビュー・口コミ 50円~/件 2日前後
アンケート調査 50円~/5問程度 7日前後

※CrowdWorks「仕事依頼をする前にチェックしておきたいクラウドワークスの相場一覧表」より一部抜粋

発注側に源泉徴収義務がある

報酬の支払いは銀行振込または口座振替が基本。だがクレジットカード払いに対応していたり審査に通ったりすると、請求書払いが利用できるところもある。

なおクラウドソーシングサービスは原則として国内の発注者(法人・個人)と受注者(個人)間の業務委託であるため、発注者には源泉徴収の義務が生じる

発注者も「選ばれる立場」である

「クラウドを利用して仕事が外注できる」と聞いて、“インターネット上に存在するモヤモヤとした空間にお金と仕事を投げると成果物が納品されるシステム”をイメージする人もいる。当然ながらクラウドソーシングサービスはそんな魔法のようなシステムではなく、システムの向こう側には時間を使い、手を動かして黙々と作業する“人”が存在する。

ダイヤモンド働き方研究所が行ったアンケートでは、クラウドソーシングサービスに対する不満点として「募集を出したのにワーカーが集まらなかった」「期待していたレベルではなかった」といった声が多かったのだが、あるクラウドソーシングサービスの担当者に言わせると「発注する側に問題がある場合も少なくない」という。

クラウドソーシングサービスは専門業者に丸投げするより安価に仕事を外注できるが、それでも相場はある。提示の報酬が低ければなかなか人は集まらない。募集の仕方にも興味を持たれる工夫が必要だ。どんな人に向けたどんな内容の仕事なのかが伝わるよう、わかりやすくアピールされていなければならない。サービスによっては担当者が発注者から必要事項を聞き取って募集記事の作成代行をしてくれるオプションもある。クラウドソーシングサービスでは発注者側もまた“選ばれる立場”なのだ。

受注する人のスキルを見極める

仕事を受注する人のスキルにはバラツキがあるので、契約前にそれを見極める必要がある。ワーカーのプロフィール欄にはその人の実績や評価が詳細に書いてあるし、提出される見積もり・提案書を見て仕事に対する熱意やスタンスを推し量ることもできるだろう。契約前にオンラインで詳細に打ち合わせをしたり、仕事をこなすだけの知識やスキルがあるかを判定する簡単なテストを受けてもらったりするといったこともできるだろう。

「曖昧な指示」は伝わらない

複数の工程を経て納品に至る仕事では、いつまでに何をどこまで進めるかを、双方話し合いの上であらかじめ決めておく。完成品についてモヤっとした要望しか伝えないまま、中途経過のチェックもないままだと、仕上がりに対して「イメージと違う」と齟齬が起きやすい。当初の指示を満たして提出した成果物に対して、合理的な理由もなく何度も修正を命じられればワーカーも不信感を抱くのは当然だ。

依頼の段階でこちらの要望をできるだけ具体的に伝えておくこと、詳細なマニュアルを用意し、仕事を受注した人からの問い合わせに迅速に回答できる体制を整えておくことで、そうしたミスマッチは避けられる。不満の多くはコミュニケーション不足に起因する。クラウドというお互いに顔が見えないシステムだからこそ、いい仕事をしてもらうためにはより丁寧な対応や相手に対する気遣いが必要になる。

 

 

取材・文=渡辺一朗 編集=eon-net編集室